第515回JPSオークション オススメ
Lot No.425 関東大震災による被災地あて引き受け停止以前差出の郵便
Lot No.425

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 大正13(1924)年9月1日の関東大震災は、逓信省庁舎が罹災するなど郵便事業にも甚大な被害をもたらしました。
 9月3日、逓信省は各逓信局に「東京市内など被害地宛ての郵便物は全て引き受けを停止する」旨、指示しました。9月6日以降は、復旧した郵便局から徐々に業務を再開し、22日には、特殊取扱としない第1種、第2種郵便に限って引き受けることになりました。
 出品物は大震災2日目、引き受け停止以前に東京に差出されたもので、関東大震災の資料としても貴重なものです。
Lot No.450 桂離宮110円 耳紙つき20枚ブロック“毛紙”入り
Lot No.450

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 “毛紙”とありますが、旧大正毛紙のような着色繊維とは異なり、茶色い不純物で、これは「ゴミ」だという人もいます。印刷用の用紙に、漂白が不完全な再生紙が混入したために生じたものと思われ、平成10(1998)年に東京の一部の郵便局で販売されました。
 “毛紙”の混入量が異なり、多いものと少ないものがあり、切手によってはよく見えるものとそれほどでもないものがあります。切手の印面部分よりも耳紙の方がはっきりと見えるようです。
Lot No.509 年賀切手・三番叟5円5枚貼外信便、3種消印つき
Lot No.509

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 押印の原則は“1郵便物1種の消印“です、郵便料金にあった切手を貼ってある郵便物には1種類の消印しか押印できないという事です。但し、外国郵便で、風景印で抹消した場合には、証示印として欧文印を押します。
 出品物は、図入り年賀印、櫛型欧文印、三日月欧文印の3種類の消印が押されています。説明で“例外的取扱い”としていますが、これは本来、欧文印だけしか押印できないはずのものです。
 なお、5枚貼なのに「横3枚×縦3枚」と説明していますが、これは切手が「┓」型に貼ってあり、目打が離れていないためです。5枚貼は間違いありません(料金は1銭過貼です)
Lot No.2015 U小判2銭貼 丸一印 威海衛第1郵便局
Lot No.2015

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 日清戦争では『月間差出通数の制限を超えて差し出された郵便物は有料とする』という軍事郵便の規定がありました。U小判2銭が貼られた軍事郵便はほとんどがこの「野戦郵便局引き受け・有料便」です。
 U小判2銭貼軍事郵便は、野戦郵便局、台湾郵便局、威海衛郵便局で見られます、威海衛の戦いは、明治28(1895)年2月12日までに清国・北洋艦隊の壊滅と海軍基地の制圧により終結しましたが、日本軍はその後も威海衛に駐留をし続けた事が出品物から判ります。