第524回JPSオークション オススメ
Lot No.107 葉 五重塔1円20銭へ3次新昭和3円80銭加貼、櫛 横手/24.2.18

Lot No.107

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 子どもの頃カタログを見るたびに3次新昭和切手がたったの4種類だけで、しかも1.50円、3.80円の2種が半端な額面の上数字だけの味もそっけも無いことが不思議でならなかった。
 戦後十数年経ってから生まれた身では、戦後間もなくのインフレ下で郵便料金が一挙に4倍になって、短期間で差額の切手を発行しなければならなかったことがピンと来なかった。当時は紙も貴重品で、切手つき封筒の使われ方も今より多かったかもしれないが、はがきに比べたらその数は格段に少ない。3.80円だけが使用済でもカタログ価が断トツに高く、マーキュリー図入アルバム(子どもにはボストーク図入アルバムは高値の華だった)の穴が中々埋まらなかった思い出が。
 このエンタイアは、正にシンプル・イズ・ベスト。時代を映した玄人好みのアイテム、実に魅力的である。
Lot No.171 葉 瀬戸内海14円往復 往信部・返信部共につながった使用済、往信部へ平和条約24円 2次動植物国宝2円加貼 航空便 米国宛 櫛 日本橋通/31.9.20、返信部へ平和条約24円 2次動植物国宝2円計26円加貼 合併料金(40円)時期 航空便 日本宛 NEW YORK G.P.O./1956.10.9 三日月 ITABASHI 着印 米国航空便シール貼

Lot No.171
▲往信部

Lot No.171
▲返信部

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 国内往復はがきでも往信・返信部がつながった使用例は珍重され人気があるが、外信往復はがきで更に切手加貼の航空便、文面も往信・返信共しっかりタイプで打たれている貫禄品。
 米国宛に、青い平和条約24円の刷色が、外信葉書印面の赤色との対比が何とも言えず色っぽい。秋田犬2円の濃いグレーも遠慮がちに邪魔していない。ブルーの米国書留シールもアクセント。両面を見せたいから展示の際どちらを表にするか迷うのが玉に瑕も、リーフに華やかさを与える逸品。
Lot No.1213 和桜 黄2銭(18) タイプV貼、不統一 隷書体(抹消)+和州・柳本・郵便取扱所 朱角印(証示)→N1B1 西京

Lot No.1213

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 明治初期の不統一印はさまざまな形と色で収集家を楽しませてくれるが、切手単片でなくエンタイアはグッと難しくなる。近畿といえ和泉のように局所の少ない国ではより一層厳しい。
 このカバーは、黄2銭に朱・黒と消印の印色が実にアトラクティブで縁もゆかりがなくとも思わず手が出てしまいそう。摂河泉、熱心な関西収集家の方々の間での競争も予想される。
Lot No.1291 U小判5銭(80)2枚貼、書留重量便、東京ボタ+N3B2(2印) → KB2 前橋、内務省から群馬県宛
Lot No.1291

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 U小判5銭は外信便のための額面、丸一印の時代であっても国内便の使用例はそう多くはないが、それ以前二重丸印時代の国内便使用例は格段に少ない。2枚貼も外信便では珍しくないが、国内便の使用例は少ない。ありふれた東京ボタではあるが、それもまた外信便での話。国内便が地方の二重丸印で消されていたら、一桁どころか二桁違ってくるほど珍しい。
Lot No.1393 公園SS風景印1印(特記無は初日印)6点、吉野熊野(P43)木本、富士箱根(P49)船津(非初日)、阿寒(P54)美幌、十和田湖(P59)青森・焼山、中部山岳(P64)平湯(非初日)、磐梯朝日(P69)磐梯(非初日)

Lot No.1393

ロットの一例

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 使用済にこだわって日本切手図入アルバムを1枚1枚埋めているコレクターは少なくないが、悩むのが小型シートの使用済。専門収集ならともかく全て実逓消とは言わないまでも、未使用で代替するよりはたとえ特印・小型印や風景印等の初日消(あるいは初日以外でも)の方がましと考え収集するのも収集家の性。
 1次公園の小型シートはその出来映えで人気があるが、このロットは1遍に6種も入手できる上最低値も格安。前No.1392も組合せが異なる6点ロット。更にその前No.1388〜1391には1点ごとの出品もある。この機会に図入アルバムの小型シートの大きな穴埋めをされてはいかが。同一公園で異なる風景印消もあるので専門コレクションの充実にも活用できるのでは。いずれもタトウ付なのも嬉しい。
Lot No.1411 ふるさと飛騨(R170〜173)横4連刷20面シート、NH、タイトルおよび上段4枚額面印刷洩れエラー、水原フィラテリー財団鑑定書つき

Lot No.1411

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 最近の切手は消しゴムや薬品で印刷を消すなど悪意の変造品が散見されるが、このシートは実に自然できれいな状態。印刷段階でどのようなメカニズムが働けばこのようなエラーが生まれるか何回考えても判からないが、鑑定も下っており、展示作品に有効に生かしてくださる収集家の手に入ることを祈りたい。
Lot No.1456 南方占領地 香港 暫定3円/2銭貼、櫛 香港 20.5.28、封下部大欠

Lot No.1456

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 日本切手の一分野として沖縄・満州等関連地域もゼネラル収集しているコレクターも多いが、南方占領地は地域・種類、加刷・正刷と多岐に渡りかなり手ごわい。切手はもちろんだが、記念品のメイドカバーでないエンタイアはなおさらである、手頃でこれはという物には中々巡り会わない。
 このカバーは封の状態に欠点はあるが返って不自然さがない。南方占領地のゼネラルコレクションだけでなく、昭和切手の専門コレクション・第2次大戦郵便史等様々な作品にも使えるアイテムではないだろうか。
Lot No.1480 ボストーク中国切手アルバム(1949〜1970年)記念・普通・航空・不足(東北貼用も一揃い含む)500種(内注文消150種)、NH〜LH(ハウイド・ヒンジ貼が半々)、型価850万円以上、1962年梅蘭芳舞台芸術無目打8種完・同SS等高級高額品多数

Lot No.1480

Lot No.1480

ロットの一例

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 毎回新中国初期のアルバムは出品されるが、ここまで高級・高額品まで揃ったコレクションは久々の登場。目玉の梅蘭芳舞台芸術の無目打、小型シートはNH・美品で、この2点だけでも型価は最低値をはるかに上回る。
 同時期の特殊・文革切手550種は次のLot No.1481で、型価220万円以上が最低値50万円。
 この2ロットで同時期はほぼコンプリートされている。